ガン君のお話

 

ガン君のお話

 

 これはガンのお話です。ガンの成立や消滅について書いてあります。

 

 ガンは敵だ、憎むべき相手だ、戦わねば、駆逐せねば……という立場では書いていないので、「ガンと断固として戦うぞ、勝利するぞ!」という思いでいる方には違和感があり、不快を感じるかもしれません。でもできればちょっと、立場を変えた話にお耳をお貸しいただいて、「こんなこともあるのかなー」と思っていただけると嬉しいです。

 

 もちろん、これはひとつの説です。少し前までは、不治の病といわれていた病です。

 一筋縄では行かないだろうし、原因にも治し方にもいろいろな説や方法があります。

 このお話は、ひとつの説、ひとつの考え方として、読んでみてくださいね。

 

 

 

 

 

■ガン細胞は

■日々生産されては

■何もできずに廃棄されている

 

 体は日々、細胞分裂をして、またある細胞は死滅して、創造と破壊を繰り返して体を築いています。そんな中で、ガン細胞君(以下ガン君)は正常細胞君のDNAの傷付きなどにより、日に5000個ぐらい生まれています。

 

 工場などで働いたことのある方はご存じだと思いますが、ガン君はいわゆる不良品、廃棄されるべき不良品として扱われます。

 

 「要らない」と判断されたガン君は体の中の軍隊である免疫細胞君たちにミサイル攻撃を受けるなどして死滅し、運よく死なないまでも体外に排泄されていきます。

 

 体に酸素がたっぷり巡り、ちゃんとした栄養もたっぷり補給され、ミトコンドリアちゃんたちもたっぷりいて正常に働き、体温36度以上(36.5度が理想)、血液がきれいでさらさら流れていれば、体内からの追い出し、それが通常のガン君の運命です。

 

 

 せっかく生まれたところで、不良の本分発揮して悪さすることもできず、

「あー、オレ、何にもできなかったなぁ」とがっくりして死に、去ってゆきます。

 

 

■街の状況悪化にともない

■不良のガン君

■ここぞとばかりに徒党を組む

 

 ところがストレスや体調不良、忙し過ぎる日常、添加物だらけの貧しい食事、薬漬けなどが続くと、体内の酸素は足りなくなり、栄養状態は悪くなり、体温も低下、血液循環が悪くなって血中に老廃物が溜まり、血液がうまく巡らない。

 免疫細胞君たちの戦力も低下、血液はどんどん汚れ……悪循環が起こります。

 すると、状況は一変。

 

 不良品のガン細胞君はどんどん生まれ、その反対に攻撃係の免疫細胞君たちはどんどん弱体化しているのでガン君たちを撃沈できず、不良のガン君仲間が増えて行きます。

 

 ガン君たちは徒党を組みはじめます。塊となり、ガン君集団となって行くのです。

 

  不良が生まれるのは、社会が悪いからとか、親が悪いからとか、そんなふうにいわれることがありますね。

 不良がはびこるのは、光に満ちた開放的な街ではなく、暗く、汚れ、水もよどみ濁り、外からは見えない隠れるところがたくさんあるような街です。

 

 不良のガン君〜ガン君集団もちょうどそんな感じです。ガン君集団ができたということは、その親である体が、社会が、不良がはびこる街になっているということです。

「このままじゃ危ないよ」という警報が鳴っています。ガン君たちは「このままでは危険」と証明する証人ともいえるのです。

 

 

■ガン君は不老不死

■死なずに

■増殖を続けます

 

 ここでひとつ、大きな問題があります。

 正常細胞君たちは日々、サイクルに応じて分裂を繰り返し、寿命がくれば分裂を終えて死滅します。新陳代謝です。

 ガン君ももとは正常細胞君と同じ細胞であり、同じ能力をもっていますから、正常細胞君同様、分裂をします。だけど、ガン細胞君は分裂とはいわれず、「増殖」といわれるのです。

 なんで?

 

  驚くなかれ。ここがスゴイところなのですが、ガン細胞君には「死ぬ能力がない!」のです。不老不死、永久に増え続ける?!!

 永久に増え続けるから、「増殖」、不滅です。

 

 

 そもそも、体内には「ガン遺伝子」というものがあります。これはガンのもとでも何でもなく、悪さをするための遺伝子ではなく、「細胞を増殖させるための遺伝子」なのです。名前が誤解を招きますね。

 

 そして、「ガン抑制遺伝子」というものもあります。こちらは、増殖にブレーキをかける遺伝子です。これも、ガンとは直接関係ないので、こちらも名前が誤解を招きますね。

 

 ガン細胞君は、「ガン抑制遺伝子」がおかしくなっているのですね。

 

 

 お話を不良がはびこる暗く、汚れた街に戻します。

 実は私たちの身体は、酸素と栄養がないとエネルギーを作り出せません。

 

 酸素が足りず、栄養も貧しく、体温も低い。暗く貧しく汚れた街ではエネルギーを作り出せず、弱る一方の体、免疫細胞君たちも元気を失いすっかり影を潜め、ガン君集団は攻撃されることもなく、増殖を続けるばかり、快進撃です。

 

 

■酸素がなくても生きられる

■ガン君のスーパー能力

 

 さてここでもうひとつ、大きな問題があります。実はガン君は不老不死の能力の他に、さらにすごい能力をもっているのです。それは、「酸素がなくても、糖質がなくても、エネルギーを生み出す」というスーパーな能力です。

 ふつうの人なら深呼吸もしたくないような街、暗く、汚く、息の詰まりそうな街で、魚なら酸欠で水面にきてパクパクしてしまうような汚いよどんだ水の中でこそ、どんどん増殖できるのです。

 

 これって、すごくないですか?

 故阿保徹先生は、ガン君のことを「先祖返りの細胞」と呼んでいます。

 なぜかというと、その昔、地球にまだ酸素がなかった頃、最初に生まれたのが、酸素不要の細胞たちだったのです。ガン君たちは古代であればふつうのシステム、無酸素でエネルギーを生み出すことができるのです。

 

 

 ガン君たちにはガン君たちの言い分があります。

「オイ、正常細胞たちが酸素のない街でエネルギーを作り出せなくなっているのに、オレたちって、作る出す能力があるんだぜ、すごいと思わないか? 体に貢献してるんだぜぃ」

 とはいうものの、正常細胞君たちか通常作り出すエネルギー38個に対して、ガン君の作れるエネルギーは2個、非力です。大きな顔はできません。

 

 酸素が足りない、栄養も足りない。エネルギーが枯渇してきた。

 ついに! 体は緊急警報(IHF:低酸素誘導因子)を発動、非常システムが作動します。

 

 

■ついに!

■レッドランプ

■最終緊急警報が響き渡る

 

 ふだん、正常細胞君たちは酸素と糖分でエネルギーを作っているのですが、酸素と糖分がないのだから、「ヨシ、ガン君たちのように無酸素でエネルギーを作ろう。タンパク質からも油脂分からも、エネルギーを作ろう!」という大々的なシステムチェンジをはかります。

 

 これはけっこうなこと?ではないのです。体を作るべき栄養を生きるためのエネルギーに使ってしまうのですから、ひとことでいえば、「体がやせる」ということです。

「体を栄養にしていいよ、体から栄養を取っていいよ」というシステムに切り換えたのです。

 

 しかしこれまで38個作れていたエネルギーは無酸素ですから2個しかできず、体を

削っても削っても追い付かない……。

 

 体を修復する、病気を直す力なんて、まったくありません。

 日々生きるエネルギーを作る出すだけで精一杯。

 

 体はやせます。いいエネルギーの作り方ではないので、効率が悪くススが出て、皮膚もすすけたようなくすんだ色になってきます。

 

 作ったところで、通常の38に対して、たったの2個!

 身を削って、エネルギー作って、たったの2個。せつない……。

 

 

 

 

 

 

<中休み>

 

 ●先進国のガン治療は第5次世代 

  ガンは減少の一途

 

 ●日本はいまだ第2次世代

  ガンは増え続けるばかり

 

 

 話は後半に向けて、中休みです。

 

 日本のガンの三大治療は、手術、放射線、抗ガン剤です。

 ところがアメリカでは、1977年に抗ガン剤は害しかないことが発表されました。

 放射線もです。WHO(世界保健機構)もそれを明示していて、欧米では日本が使っているタイプの抗ガン剤、放射線はほとんどの国で禁止です。

 

 日本はアメリカから残り物のそれらを売り付けられ、購入して、まことしやかに医療を行っています。

 マンモグラフィも害しかないと禁止の国が多いそうです。

 

 世界のガン治療は、

 

・第1次世代が手術

・第2次が抗ガン剤と放射線

・第3次がゲノム検査

・第4次が免疫療法、ガンワクチン。

 

 第3次からはガン以外を攻撃しない治療に移行しています。

 

 現在は

 第5次世代。これはミトコンドリア療法といわれているものです。

 

 そのかいあり、欧米など先進国ではガンが大きく減っています。先進国でガンが右肩上がりを続けている国は、日本だけです。先進国はすでに第5次というのに、日本はいまだ第2次です!

 

 また、先進国では統合医療が進み、ガン治療にも代替療法を選ぶ人が非常に多くいます。

 

 

さて、ガン君の物語は後半へ……

 

 

 

 

 

 

■ガンは自分で直す時代?

■セルフで直せるのか?

 

 話をガン君に戻します。

 

 ガンの直し方があるのです。

 お医者さんにかからなくてよいのです。

 

 それは、ガン君が増えたもとにあるのは、低酸素、低栄養、それによる低体温や血液の汚れです。それを解決すればいいのです。

 

 まず、体を温める。酸素を増やす。

 そのためには適度な運動や呼吸法などもして、温泉や岩盤浴などで体を温める。

 栄養は添加物のない昔ながらの自然な和食などをしっかりとる。

 吸収効率のよい質のよいサプリは必須です。

 油脂にはオメガ3も加えましょう(青魚)。

 ストレスは体を緊張させ冷やすので、ストレスの原因を取り去る。

 必要な睡眠を取る。

 血液をきれいにする。

 

 

 そのとき必要な栄養は、

・酸素。酸素を運ぶには鉄が必要です。

・ビタミンB群8種すべて。酸素を運ぶにはヘモグロビンが必要、ヘモグロビンを作るにはビタミンB12と葉酸が必要です。

・活性酸素除去のビタミンCなどのビタミン類、ポリフェノール

・エネルギーを作るときに欠かせないCoQ10、

・食物で食べた鉄を消化するにはビタミンCとタンパク質と胃酸が必要です。

・豊富なビタミンとミネラルの他に、エネルギーとなる適度な糖分、

 (糖分をカットする治療法もあります)、

・体を補修し作るタンパク質(アミノ酸)、

・油分(とくにオメガ3=青魚の脂)も必要です。

 

 添加物は血液を汚し、体温を下げるのでNG。汚れた血液をきれいにするには大量のミネラルが必要です。

 

 などと並べてみましたが、栄養は連鎖で働きます。1種類摂取しても、ぜんぜん意味がありません。

 

(私が#チャネルでメッセージ を受け取っている #ホワイトイーグルさんたちもずっと前から、「栄養はリンクが必要、バケツリレーのようにするのだから、リンクがないと、何の意味もないよ」といっていました。)

 

 

 その前にファスティング(断食)もすすめられます。薬や添加物で汚れ、さらに掃除機能が落ちて汚れた血液と細胞内をきれいにするのです。

 ビタミン、ミネラルを摂りながらのファスティングがおすすめ。ビタミン、ミネラルは、体が構築の仕事や掃除をするときの不可欠要員です。

 

 ある程度のファスティングを終えたら、今度はよい栄養を入れます。酸素を増やすために運動もしましょう。

 (そしてまた、ファスティング。交互に繰り返すのもいいですね。

  ファスティングだけだと体がもちません。)

 

 

 体温が上がり、酸素が増え、栄養が回ると、正常細胞君が復活し、細胞内にあるエネルギー生産工場のミトコンドリアちゃんが増えて、体内にエネルギーができてきます。先ほどの緊急システムも次第に解除されていきます。

 すると免疫細胞君が活発になり、ガン君は攻撃され、死ねなかったガン君たちは破壊されます。

 

 

■ガン君とミトコンドリアちゃん

■涙涙と笑顔の結末……

 

 さらに……

 ミトコンドリアちゃんが増えると、すごいことが起こります。

 

 正常細胞君の中にいるミトコンドリアちゃんは自らすすんで、身を呈して、ガン君の中に入っていくのです。正常細胞君は自らの一部であるミトコンドリアちゃんをガン君に差し出す、ミトコンドリアちゃんは喜んで、愛いっぱいに、その役を引き受ける……あー、映画のようです。

 

 宗教の儀式? 荒ぶる龍神に人身御供を差し出す? あるいは、戦国武将が敵の武将に娘を差し出す? 美しい婚礼衣装に身を包んだ娘が不良のところに嫁に行く?……そんなシーンが見えてきます。

 

 運よくミトコンドリアちゃんが入ってきたガン君……美しき賢き妻を前に、人が変わってしまうのです。美しき細胞融合が起こり、「正常細胞君」という自らの本来の姿へと変身していく……。

 

 ガン君が不良をやめ、ほっとして、表情が緩んでいく……。

 

 ガン君たちが正常細胞君へと戻っていきます。神々しいほどのうるわしいシーン、

ガン君たちが消えていく瞬間、ウルウルします。

 ミトコンドリアちゃん、すごい! 愛の勝利……。

 

 

 「財布のヒモを握っているのは奥さん」などといわれることがありますが、細胞の世界も同じらしい。増殖にストップをかけ、つまり、細胞の自殺に追い込むカギをもっているのは、ミトコンドリアという説があります。

 

 ガンはミトコンドリアDNAにごくわずかな異常が起きたときに起こるらしいです。するとなぜか、酸素からエネルギーを作るのをやめ、酸素を嫌って、嫌気性の生活をはじめるようになる。暗闇での引きこもりですね。

 すると、阿保先生のいう「先祖返りの細胞」、死ねずに永遠に増殖する細胞、ガン細胞となってしまうのです。

 

 そのうえ、自殺のカギをもつミトコンドリアちゃんが狂ってしまっているのですから、死ぬに死ねなくなってしまっているのですね。

 

 

■ガンと栄養

■何を食べればいいの?

 

 栄養素についていえば、食事で努力しても、食べ物の70%は廃棄されます。食べたものの100%を分解したところで、吸収できるのは30%、排泄は100%。分解、吸収、排泄……

すべてにエネルギーを使います。こんなにエネルギーを使ってしまうようでは、ガンを直すときには非常なるロスです。

 

 それでなくても少ないのだから、ちょっとでも無駄に使いたくないエネルギー。分解吸収排泄の手間のないサプリがあればベスト、よいサプリが求められます。

 

 配合量ではなく、吸収力の高いサプリを選びましょう。

 そして、天然素材から作られたもの(合成栄養素も吸収されるという説もありますが、実際のところは……?)。

 

 分解吸収のプロセスにかかるエネルギーがゼロにかぎりなく近く、栄養だけが、手間ナシに、ダイレクトに、必要とする細胞にSWATのように数秒から数分で突入すれば、エネルギーのロス、無駄遣いが減ります。

 

 適切な栄養を与えると、ミトコンドリアも増えます。ミトコンドリア治療は日本ではまだ数百万円もして、期待したほどの効果は出ていないということですが、よいサプリの手助けがあれば、セルフで、第5次世代のミトコンドリアちゃん療法だってできるのです。

 

(余談ですが、日本でもミトコンドリアによる不妊治療がはじまりました。成功率は残念ながら、たいへん低いのだとか)。

 

 

■ガン君が消えた

■そのあとのこと

 

 ガン君集団を切って捨てても、体内が薄汚れた街だと、また同じことが起こります。

 手術、抗ガン剤、放射線は治療とはいえ、体内の街をさらに冷たく、貧しく、暗いものへと悪化させます。

 

「今回の治療完了」といわれたあと、映画のエンドマークとともに、「オーメン」のように(古い?)いなくなったはずの悪のボスがこちらを向いてニカッと笑う、沼からあの怖い顔がニュッと出てきてニッと笑う、そんな感じです。

 

 もし、日本のスタンダードなガン治療を選んだ場合でも、よい栄養やサプリをたっぷり与えれば、治療中の副作用、治療完了後、大きな違いが出ます。

 

 そして、街を汚す原因を改善しましょう。

 ここがいちばん難しいところだけど、いちばん大事なところ。

 

 

 

参考文献:「ミトコンドリアのちから」

瀬名秀明、太田成男 新潮文庫

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名著です。かなり専門的ですが、捨てずに取っておいて、また読むと前より少し多くわかるようになったな、と思えるだろう最高の参考書です。

 

(以上 2019.8/11)